1.コアジサシの保護活動について
2.本牧沖タンカー事故について
3.休耕田の渡り鳥渡来地としての活用について
4.カワウの問題
5.寒川町のサギ類コロニーの保全について
6.鳥獣保護区候補地調査
7.鳥獣保護区設定に係わる意見書の提出8.県立保護センターとの情報交換の取り決めについて
9.オオタカ生息地の保護問題
10.その他の自然保護問題
1997年に,神奈川支部が関わった保護研究活動について,おもに行政担当部局などに提出した書類を資料として示しながら,その経緯を紹介する.
今後,各地で同様の問題が起こった時の参考になれば幸いである.
●コアジサシの保護活動について
神奈川支部では,県内のコアジサシの営巣地について情報収集と保護活動を地元会員を中心に継続的に実施してきた.
1997年の繁殖期には新たに横浜市中区の南本牧埋立地に相当数が繁殖していることが明らかになり,その営巣環境の保全について申し入れを行った.
・酒匂川
小田原市の頼ウメ子会員を中心に運営されている「酒匂川コアジサシプロジェクトチーム」によって引き続き保護活動が行われ,1997年4月6日に前年度と同様に富士道橋下の中洲に台地作りを行った.
その作業には,支部会員を始め約75名の市民が参加した.しかし、残念ながらコアジサシの繁殖は成功しなかった.
酒匂川でのコアジサシの保護活動とその結果については,改めて詳細な報告がされる予定である.
・相模川
1997年は,海老名市社家の相模大堰工事区域と,海老名市中野の2ヶ所で繁殖が認められた.
相模大堰工事区域については,大堰の工事を行っている広域水道事業団の協力を得て,営巣可能な条件を整えたもので,厚木市在住の北條文彦会員の調査によれば,飛来した最大数は310+羽(6月4日)であった.
また,6月15-16日の北條氏の調査で,雛105+羽,卵約170個が確認された.
しかし,6月20日に台風7号のために相模川が大増水し,コロニー全域が水没した.
北條氏によれば,その影響で卵と雛は全滅したものと思われる.
中野コロニーは,相模川キャンプインシンポジウムが中心となって,県に働きかけて4月12日に営巣地の造成を行った.
北條氏の調査によれば親鳥は25+羽が飛来し,12巣に25卵が認められた.
しかし,6月20日の増水でコロニーの半分が水没した.
残った中洲ではその後も3巣の繁殖が続けられていたが,7月12日前後に巣はすべて放棄された.
その原因としては,増水によって営巣地の保護を呼びかける看板が流されたために,その後コロニーに近づく釣り人が増えたこと,コロニーに接近した車があったことが考えられる.
なお,1996年に営巣した海老名市上郷の中洲では,数羽の成鳥は飛来したが営巣にはいたらなかった.
相模川では,営巣が確認された場合に,速やかに漁業組合などの関係団体と調整をとって立ち入り規制のロープをはるような対応ができるように,前年度の同様の要望書(BINOS 4号,p.108参照)を県自然保護課に提出した.
・東京湾
横浜市中区豊浦町に横浜市港湾局が建設中の南本牧埠頭にコアジサシのコロニーがあることが明らかになった(資料1).
そのため,今年度は立ち入りの許可を得て現地調査を行うとともに,資料2の申し入れを行った後,港湾局と交渉を行い,現状の維持を要請した.
現地は,埋め立て地を固めるために砂礫を敷いた場所で,1998年の繁殖期までは現状を維持し,コアジサシの営巣にも配慮するとの回答を得た(資料3).
なお,川崎市東扇島でも少数の繁殖が確認されたので,管理者である川崎市港湾局を訪れ,繁殖終了までの現状維持を要請した.
資料1.南本牧埠頭のコアジサシを報道した記事(1997.07.02付け毎日新聞)
資料2. 横浜市へ提出した書類
1997年4月24日
横浜市長殿
横浜市港湾局長殿
日本野鳥の会神奈川支部 浜口哲一
南本牧埋め立て地のコアジサシ繁殖地保護について
コアジサシは,近年埋立地の開発と河川敷のレクリエーション利用が進んだために繁殖コロニーが極端に減少しています. (中略)
さて,横浜市の南本牧埋立地では,造成途中で砂利などの敷地になっているため,コアジサシ本来の営巣環境の砂礫地に近い状態になっています.
このような環境と,埋立地という部外者の立ち入りがない条件によって,県内有数の繁殖地になっているものと思われます.
以下の通り,コアジサシ繁殖地保護の立場から要望いたします.
よろしくお願いいたします.
1.埋立地の造成計画中において,営巣地内に工事車両・人の立ち入りを禁止してください.
2.将来的に,埋立地内にコアジサシ繁殖地のサンクチュアリ(野鳥保護区)及び野鳥公園の計画を立ててください.
以上
資料3. 南本牧のコアジサシ繁殖地についての横浜市からの回答
市広聴第3405号 平成9年7月4日
日本野鳥の会神奈川支部 支部長 浜口哲一様
横浜市長 高秀秀信
コアジサシ繁殖地の保護について(回答)
さきにご要望のありましたことについて,大変遅くなりましたが,次のとおりお答えします.
南本牧埠頭は,21世紀の総合物流拠点として増大する国際物流に対応するため,平成2年から建設を進めています.
現在は,先行して埋め立てた埠頭北側の基盤整備に着手しており,平成11年度中に,同地区は最新鋭のコンテナ埠頭として供用を開始する予定です.
ご要望のありました建設中の南本牧埋立地におけるコアジサシ繁殖地保護については,建設中である平成9年,10年の2か年についてご要望に対処していきたいと考えています.
具体的な方法としては,繁殖(営巣)時期が5月~7月に限られることから,本年は,その期間,工事関係者などを繁殖地に立ち入らせないようにするとともに,繁殖場所になっている砕石盛土の一部について,移設を8月まで遅らせるなどの対策を行っています.
平成10年についても,同様の繁殖地保護対策を行っていきたいと考えています.
南本牧埠頭建設事業について,ご理解,ご協力をお願いします.
この旨,ご了承いただき,貴会の皆様によろしくお伝えください.
●本牧沖タンカー事故について
1997年7月2日に,横浜市本牧沖の東京湾で大型タンカーが座礁し,原油が流出するという事故が起こった.
支部では,海鳥への影響を把握するために,7月5日に約10名の会員が分担して,多摩川河口から金沢区平潟湾にいたる東京湾岸の8ヶ所で現地調査を行った.
流出した原油量が当初報道されたよりも少なかったためか,海岸に流れ着いた油膜などはほとんどなく,海鳥にも直接的な影響は認められなかった.
この事故を契機に,こうした非常時に被害を受けた水鳥を速やかに救助するためのネットワークを作ることが県自然保護課から提案され,本支部の他,横浜獣医師会,野毛山などの動物園,神奈川野生生物救護研究会が出席して,8月22日に第1回の対策会議が開かれた.
会議では,今後協力して体制づくりを進めることになった.
支部では,緊急時に搬送用の車両の提供,事務所の電話番などのできるボランティアを募集し登録することにした.
申し出のあったボランティアには,平常時の海岸線の鳥類調査も依頼していくことにした.
●休耕田の渡り鳥渡来地としての活用について
神奈川県は,内陸部の湿地に乏しく,水田がシギチドリ類・サギ類などの渡来地として重要な位置を占めている.
特に,近年減反政策のために増加している休耕田には,条件がよければ多くの野鳥が飛来し,特にヒバリシギ・オグロシギ・ジシギ類のような淡水湿地性のシギ類の渡来地として注目を集めている.
一方,神奈川県では,農地の宅地並課税などが要因となって農業の衰退が目立っており,農業団体の中でも,従来の農作物の生産だけでなく,農地の地域の自然環境への貢献を強調して,地域社会の中での農業の生き残りを真剣に取り組むようになってきた.
こうした背景の中で,日本野鳥の会神奈川支部では,農地の地域環境への意義の一つとして,休耕田の利活用を提案し,休耕田の条件を整えてシギ類の誘致をはかる試みを行うことにした.
これは,本支部の会員で,JA経済連の職員でもある臼井勝之氏の発案になるもので,1997年は,関係各組織に理解を求める努力と,海老名市勝瀬の休耕田について,シギ類の渡来しやすい環境を整える試みを,地主である勝瀬生産組合と実際の農作業にあたっておられる中部営農組合の協力を得て行った.
今年度取り組んだ内容は下記の通りである.
1.関係機関への理解を求める
県農業総合研究所,県農業改良普及センター,JA中央会,JA経済連などと話し合いの機会を持ち,休耕田の活用の意義を説明した.各機関,団体とも,この事業について予算化をしているわけではないので,本支部からの提案にそれぞれの立場で協力してもらうという形をとって進めた.
2.海老名市勝瀬における試行
県農業総合研究所などに,どこかで試行をしたいとう希望を伝えておいたところ,海老名市勝瀬の休耕田ではどうかという打診があった.
当地は,数年前からシギ類の多く渡来する休耕田として,支部でも注目していた場所であったので,願ってもないことであった.
そこで,改めて関係者に支部からの提案書(資料4)を提出して,それに基づいて具体的な協力を求めていった.
今回の試行の本支部としての目的は,渡り鳥の渡来地として休耕田を活用する実例を作る,農業団体及び農家との協力関係の実績を作る,シギチドリ類渡来のための条件を探るの3点であった.用水の不足などの条件もあって,実際に休耕田に水を張ることができたのは,8月14日から9月20日までであった.
3.海老名市勝瀬のパトロール
海老名市在住の船木曄子会員を始めとする県央ふれあい探鳥会のメンバーに協力を願い,土日を中心にパトロールを行い,ビラを用意して(資料5),不心得な観察者に対して注意を促すこと,ゴミの回収などの活動を行った.
幸い,大きなトラブルはなかった.
同時に,飛来した水鳥についてカウント調査を行った.
その結果については本誌別項(p.79-85)で詳細に報告した.
4.結果の報告
シーズン終了後,JA中央会・JA経済連・県農業総合研究所・勝瀬生産組合・中部営農組合などの
関係者に対して,簡単な報告書(資料6)を提出して,来年度以降の同様な試みに対する理解を求めた.
資料4. JA中央会・JA経済連・県農業総合研究所・勝瀬生産組合などの関係者に提出した提案
渡り鳥の渡来地としての休耕田の活用について(提案)
1997.6.13 日本野鳥の会神奈川支部
1.休耕田を利用する鳥類
休耕田はさまざまな種類の鳥類が利用しますが,特徴的なのは8月から10月にかけて,多くのシギ類・チドリ類などの水鳥が飛来することです.
その主な種類としては,キアシシギ・アオアシシギ・エリマキシギ・トウネン・ヒバリシギ・ウズラシギなどのシギ類,コチドリ・ムナグロなどのチドリ類があげられます.
2.シギ類の保護の重要性
休耕田を利用する鳥類の代表であるシギ類は,ほとんどが長い距離の季節的な移動をする渡り鳥です.
多くの種は,シベリア・サハリンなどの北方で繁殖し,オーストラリアや東南アジアまで渡って越冬しています.
日本列島には,春と秋に渡りの移動の途中で姿を見せ,栄養を補給して渡りの旅を続けていきます.
従って,シギ類の保護は全地球的な野生生物保護の上で重要な意味を持っており,日豪,日ソなどの間で締結されている渡り鳥条約の対象となっている種を多く含んでいます.
日本でのシギ類の渡来環境としては,海辺の干潟と,内陸部の湿地が代表的なものです.
神奈川県では,多摩川河口,相模川河口などにわずかに干潟が残されていますが,内陸部の自然湿地はほとんどなく,水田や休耕田がシギ類にとって,重要な渡来環境になっています.
3.シギ類が飛来するのに必要な条件
当会会員の観察と,全国での状況から考えて,休耕田をシギ類が利用するには,下記のような
条件が必要と考えられます.
・水田耕作期間を通じて水が張られており,特にシギ類の渡来時期である8月から10月までの間に
開けた水面がある.
・水深は1~5cm前後の浅いことが望ましい.水深によって渡来するシギ類の種類が異なる.
・草はまったくないか,ごくまばらに生えている状態がよい.ただし,除草剤の使用は好 ましくない.
・近年の施肥の多かった場所が条件がよく,おそらく発生する小動物の量に関係すると思 われる.
・川に近く,長年湿地であった立地に開かれた水田がよい.
・農薬を使っていない,もしくは使用量の少ない場所がよい.農薬を多く使っている場所では,餌になる
小動物の発生が少ない.ちなみに,農薬を使わないハス田には多くのシギ類が飛来する.
・人や車に驚いて飛び立った時に,順番に利用できるように,近くに数カ所の渡来適地があるのが望ましい.
4.休耕田の活用によるシギ類の誘致の可能性
別添の資料のように,栃木県大平町で,水田所有者の個人的な理解を得て,休耕田の水を落とす時期を遅らせることでシギ類の誘致に成功した事例があります.
5.モデル事業地としての海老名駅付近の休耕田の適性
海老名駅付近の休耕田は,過去数年間の観察でも数多くのシギチドリ類の渡来が確認されています.
その中には,県内で座間市と当地でしか記録がないチュウジシギのような希少な種類もあります.
従って,適当な管理を行えば,多くの渡り鳥の渡来地として活用されることが確実です.
6.モデル事業の内容
①渡来地としての条件整備
・8月から10月までの期間,5~10cmの浅い水深の水面を維持する.
・適当な除草を行う.
②渡り鳥の渡来状況調査
・定期的に個体数の調査を行う.特に環境整備との関連の把握に努める.
・渡り鳥の餌となる底生動物などについて現状調査を行う.
③観察者への対策
・農地への影響を最小限とするために,観察エリアを定め,観察者を誘導する.
・パンフレットを作成し,観察エリアの遵守やマナーの徹底を呼びかける.
・シーズンの休日には交代でパトロールを行い,不心得な観察者が出ないようにする.
④マスコミへの対策
・環境に配慮した農業の試みという視点で,積極的に取材に応ずる.
資料5.現地でのパトロール時に配布するために作成したビラのテキスト
渡り鳥のための休耕田活用計画にご協力を
1997.8 日本野鳥の会神奈川支部
○休耕田をシギチドリ類の渡来地に!
夏から秋にかけての休耕田は、シギ類にとって数少ない貴重な渡来環境の一つになっています。そうした渡り鳥のために、積極的に休耕田を利用することはできないだろうかという動きが始まり、今年はここ海老名市で試験的な試みが行なわれることになりました。
この試みは、神奈川支部の提案をもとに、地元の農家(勝瀬生産組合および中部営農組合)の賛同を得て行われるもので、県の農業総合研究所、JA神奈川県中央会、JA神奈川県経済連などの方々が指導や仲介をしてくださっています。
農家の方々からは、野鳥の集まる条件を作ることと、観察自体はいいですよと言って頂いているのですが、多くの人が集まることについては、大きな心配があるとも伺っています。
それは、ゴミを残さないで欲しい、農作業の邪魔になる駐車はやめて欲しい、舗装道路をはずれて畦に踏み込まないで欲しいの3点です。
他県ではこうしたことが原因で、農家とトラブルになっている事例もあると聞いています。
観察に来られた方は、ぜひマナーを守り、休耕田を活用しようという試みが農家の方にも大歓迎されるようにご協力ください。
海老名での試みがうまくいけば、同様な取り組みを他の地域にも広げていける可能性があります。
その意味でも、お力添えをお願いいたします。
●ゴミは残さないようにしよう
●農道への駐車はやめよう
●農道をはずれてあぜ道に踏み込まないようにしよう
資料6.海老名市勝瀬の休耕田活用についての関係者への結果報告
各位殿
1997年12月 日本野鳥の会神奈川支部
海老名市勝瀬における渡り鳥のための休耕田活用の結果について
海老名市勝瀬における,渡り鳥のための休耕田の活用に際しては,ひとかたならぬご協力を頂き,ありがとうございました.幸い,勝瀬生産組合,中部営農組合,県農業改良普及センター,県農業総合研究所,JA経済連,JA中央会などの積極的なお力添えを頂くことができ,渡り鳥の渡来にふさわしい環境を準備することができました.
おかげさまで,8月,9月の渡来期には多くの水鳥が羽を休め,長い渡りの旅の鋭気を養っていくことができました.
野鳥の会では,渡来期間中,交代でパトロールにあたり,農耕地に踏み込んだりゴミを捨てたりする不心得な観察者がいないよう,監視活動を行いました.
また,水鳥の渡来状況についても調査を行いました.
その結果をご報告するとともに,今後のご協力のお願いさせて頂きます.
●休耕田の環境整備の経緯
下記のような経過で,おおよそ8月15日から9月20日までの約5週間の間,休耕田を水鳥の採餌や
休息に適した「浅く水の張られた状態」に保つことができました.
8月上旬 水路の水が不足し休耕田へは水を張ることができなかった.
8月14日・19日 トラクターで耕耘し,水が張られる.
8月21日 畦の草刈り.
9月19日 水が抜かれる.
●水鳥の渡来状況
・渡来した水鳥の種類
全体で水鳥としてサギ類5種,チドリ類2種,シギ類12種,カモ類3種,その他1種の合計23種が観察されました.
この中で,特にハリオシギはたいへん珍しい種類で,県内での確認例が少ない種類です.
また,9月5日から13日まで2羽が滞在したエリマキシギも注目すべき記録です.
サギ類 コサギ・アマサギ・チュウサギ・ゴイサギ・ダイサギ
チドリ類 ムナグロ・コチドリ
シギ類 ヒバリシギ・イソシギ・トウネン・エリマキシギ・アオアシシギ・クサシ,タカブシギ・タシギ・オオジシギ・チュウジシギ・ハリオシギ・アカエリヒレアシシギ
カモ類 カルガモ・マガモ・コガモ
その他 バン
・水鳥の数
休耕田に水が張られていた期間中のほぼ毎日,水鳥の個体数を記録しました.
もっとも多くの水鳥が記録されたのは9月8日の178羽で,この期間中,平均して約100羽の鳥が見られました.
個体数が多かったのは,チドリ類のムナグロとコチドリ,シギ類のタシギなどでした.
・観察者の数
期間中,多くの観察者が現地を訪れました.
県内だけでなく,東京都,埼玉県からの訪問者も目立ちました.
もっとも人が多かったのは,9月14日で70名を越える盛況でした.
●今後の取り組みについて
以上,ご報告してきましたように,勝瀬の休耕田には多くの水鳥を誘致することができました.
市街地や道路に隣接する場所にも関わらず,成功を収めた要因としては,休耕田がまとまった面積であること,継続して休耕されているので生息する小動物が多いなどがあげられます.
本会としては事情の許す限り,来年度以降も今年度と同様な管理をお願いできればと思います.
観察者が集まることに付随した問題点があれば,今後もパトロールなどの活動を行っていく所存ですので,よろしく御協力をお願いいたします.
なお,現地での問題でお気づきの点がありましたら,率直にご指摘ください.
●カワウの問題
相模川水系のカワウの個体数が増加し,漁業組合連合会からアユの稚魚の食害が問題視されるようになった.
この問題はマスコミでも大きく取り上げられた(資料7).
本支部としては,まずカワウの動向を正確に把握することが重要と考え,4月に第1回目の現状調査を行った.
その結果については別項で詳しく報告した(本誌p.75-80).
資料7.カワウ問題を報道した記事(1997年2月3日付け神奈川新聞)
●寒川町のサギ類コロニーの保全について
寒川町宮山には,コサギ・ゴイサギなどが繁殖しているコロニーがあるが,その隣接地に緑道が建設され,繁殖への影響が懸念されるようになった.
同地で継続的に観察を続けている新倉三佐雄幹事が中心となって,寒川町に要望書を提出し,交渉した結果,希望通りの植栽が行われることになった(資料8).
同町では,1998年に町の鳥にダイサギを選出したので,今後,このコロニーの保全についても積極的に取り組むことを期待したい.
資料8.寒川町に提出した要望書
平成9年9月15日
寒川町長殿
日本野鳥の会神奈川支部 支部長 浜口哲一
サギ類コロニーの保全について(要望)
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます.
貴町内の宮山にあるマダケ等の生える屋敷林には,サギ類が繁殖しており,神奈川県内には数少ない貴重なコロニー(集団繁殖地)となっております.
このコロニーでは,これまでコサギ・ゴイサギ・アマサギ・ダイサギ・チュウサギの5種類の繁殖が確認されており,特に,ダイサギの繁殖は,県内では数少なく,また1996年に観察されたチュウサギの繁殖は,県下初の記録となっております.
このようにたいへん貴重なコロニーですが,最近貴町によって周辺が緑道として整備されました.
この整備によりまして,緑道に沿うようにコロニーの北側及び西側で繁殖場所の大幅の後退などの影響がでております.
そこで,今後ともこのサギ類のコロニーが保全されますよう,次のことについて要望いたします.
記
1.コロニーに接する西側緑道部分の余地(別紙図斜線部分)に,樹高2m以上の常緑樹(できるだけ地上に近い部分から葉のある樹種のもの)を密植することにより,人の通る緑道からの影響をできるだけ少なくしてください.
以上
●鳥獣保護区候補地調査
神奈川県自然保護課からの依頼によって,平成10年度から開始される第8次鳥獣保護事業計画の中で鳥獣保護区の指定が予定されている 地域について,鳥類の生息状況について現状報告を行い,報告を提出した.
この調査は,会員の亀谷邦雄氏,神戸宇孝氏,石井隆氏の協力を得て行った.報告書の1例を示す(資料9).
資料9.鳥獣保護区候補地鳥獣生息状況報告書
1997年3月20日
神奈川県自然保護課長殿
日本野鳥の会神奈川支部
鳥獣生息状況調査報告書
1.調査対象地 秦野市戸川公園予定地
2.調査年月日 平成9年2月10日
3.調査者 浜口哲一
4.調査結果
(1)鳥獣の生息状況
ア.生息環境(地況・植生等)
丹沢山地の山麓部で,水無川とその段丘斜面を含んでいる.約2分の1の面積にあたる山林は,クヌギを中心とする雑木林と,スギ・ヒノキの植林によって占められている.
雑木林は,近年まで人手が多く入っており,下草刈りがよく行われている場所が多い.
平坦な地形の場所は,畑の耕作が行われている.川沿いには,ススキなどの草原がある.
現在,公園の造成工事が行われており,全体に植生が落ち着いた状況になるには,数年を要すると考えられる.
イ.鳥獣の種類
今回の調査では,鳥類として,8科12種が記録された.当然生息するはずのセキレイ類が記録されなかったのは,大規模な工事で川の環境が著しく撹乱されているためである.
(2)野生鳥獣による農作物などの被害と今後の対策 特に認められなかった.
(3)鳥獣の保護及び利用(探鳥会の開催等)に関する事項現在のところ,特にない.
(4)その他の特記事項
現在,公園の造成工事が行われており,立入禁止の区域が多く十分な調査は不可能であった.
また,工事は川沿いを中心に大規模に行われており,その騒音などの影響か,鳥類の個体数は非常に少なかった.
一瞥したところでは,必要以上に地形や植生の改変が行われており,自然環境のよく残った地域の公園としては,その設計や工事方法に問題があるように感じられた.
今後,鳥類の良好な生息地となるためには,相当の年月と,特に下草の扱いなどについてきめの細かい配慮が不可欠と思われる.
●鳥獣保護区設定に係わる意見書の提出
1997年6月に,新しく鳥獣保護区として,震生湖・県立谷戸山公園・舞岡公園・長浜公園・引地川沿い緑地の5ヶ所の設定が計画され,公聴会が開催された.
支部に意見を求められたので,指定に賛成する旨の意見書を提出した.
また,真鶴半島鳥獣保護区区特別保護地区の再指定についても賛成の意見書を提出した.
●県立保護センターとの情報交換の取り決めについて
県立自然保護センターからは,傷病鳥として保護された鳥類のデータなどについて提供をお願いしてきたが,担当である動物課から,情報交換の方法について,書面で取り決めておきたいと申し入れがあったので,資料10のような書類を取り交わした.
資料10.自然保護センターとの間で取り交わした確認書
神奈川県内の鳥類についての情報交換に関する確認書
神奈川県立自然保護センター 所長 吉田元昭
日本野鳥の会神奈川支部 支部長 浜口哲一
神奈川県内の鳥類に関する情報を互いに交換することで自然保護の資料とすると共に県民に対して啓蒙普及のために役立てる.
1.両機関の提供するデータの内容及び提供の時期は別紙の通りとする.
2.提供されたデータは基本的に公開とする. ただし公開する場合はその出典を明らかにする.
3.提供されたデータのうち公開するにふさわしくない場合はその旨通知する.
4.その他必要な事項はその都度協議する.
別紙
1.自然保護センターから提供するデータ
・自然保護センターに保護搬入された傷病鳥獣のデータのうち以下の内容 種名・性別・年齢(成・幼・卵)・保護年月日・保護場所・保護原因・保護時の状況・保護の結果データの範囲は暦年とする
・提供時期
翌年の2月末日まで
・提供方法
フロッピーディスクによる(MS-DOS3.1以上のテキスト形式またはこれに準じるもの)
2.日本野鳥の会神奈川支部から提供するデータ
・BINOS(支部研究年報)
・神奈川県鳥類目録
以上
●オオタカ生息地の保護問題
1997年も各地でオオタカの繁殖が確認されたが,隣接地で繁殖に影響が懸念される工事が行われたケースがあり,関係部局に善処を申し入れた.
・秦野市渋沢丘陵の場合
秦野市渋沢地内では,以前からオオタカが継続的に観察されていたが,1997年に秦野の自然と環境を守る会によって繁殖活動に入ったことが確認された.
しかし,営巣木に近い斜面で残土処分工事が始まり,ブルトーザーの出入りが行われることになった.
本支部では,秦野市環境保全課,守る会などと連絡をとりあったが,民間の事業であるために,認可を与えた秦野市に対して申し入れを行った(資料11).
残土工事は中止されたが,結果的にオオタカの繁殖は成功しなかった.
資料11. 秦野市に提出した要望書
1997年5月26日
秦野市長殿
日本野鳥の会神奈川支部 支部長 浜口哲一
渋沢丘陵に生息するオオタカの生息環境の保全について(要望)
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます.
オオタカは種の保存法で国内希少種に位置づけられている重要な猛禽類ですが,このたび秦野市渋沢地内において,繁殖行動に入っているのが確認されました.
当地では,1995年にも繁殖した可能性のある巣が発見されているほか,1980年代にもしばしば目撃や鳴き声が記録されており,オオタカの継続的な生息地である可能性が強く認められます.
さて,今回,確認された営巣地の近くで,残土による埋め立てが行われているとのことで,オオタカの繁殖への影響を懸念しております.
オオタカの重要性に鑑み,下記の措置をとって頂きたく,よろしくお願いいたします.
以上
●鳥獣保護区候補地調査
神奈川県自然保護課からの依頼によって,平成10年度から開始される第8次鳥獣保護事業計画の中で鳥獣保護区の指定が予定されている 地域について,鳥類の生息状況について現状報告を行い,報告を提出した.
この調査は,会員の亀谷邦雄氏,神戸宇孝氏,石井隆氏の協力を得て行った.報告書の1例を示す(資料9).
資料9.鳥獣保護区候補地鳥獣生息状況報告書
1997年3月20日
神奈川県自然保護課長殿
日本野鳥の会神奈川支部
鳥獣生息状況調査報告書
1.調査対象地 秦野市戸川公園予定地
2.調査年月日 平成9年2月10日
3.調査者 浜口哲一
4.調査結果
(1)鳥獣の生息状況
ア.生息環境(地況・植生等)
丹沢山地の山麓部で,水無川とその段丘斜面を含んでいる.約2分の1の面積にあたる山林は,クヌギを中心とする雑木林と,スギ・ヒノキの植林によって占められている.
雑木林は,近年まで人手が多く入っており,下草刈りがよく行われている場所が多い.
平坦な地形の場所は,畑の耕作が行われている.川沿いには,ススキなどの草原がある.
現在,公園の造成工事が行われており,全体に植生が落ち着いた状況になるには,数年を要すると考えられる.
イ.鳥獣の種類
今回の調査では,鳥類として,8科12種が記録された.当然生息するはずのセキレイ類が記録されなかったのは,大規模な工事で川の環境が著しく撹乱されているためである.
(2)野生鳥獣による農作物などの被害と今後の対策 特に認められなかった.
(3)鳥獣の保護及び利用(探鳥会の開催等)に関する事項現在のところ,特にない.
(4)その他の特記事項
現在,公園の造成工事が行われており,立入禁止の区域が多く十分な調査は不可能であった.
また,工事は川沿いを中心に大規模に行われており,その騒音などの影響か,鳥類の個体数は非常に少なかった.
一瞥したところでは,必要以上に地形や植生の改変が行われており,自然環境のよく残った地域の公園としては,その設計や工事方法に問題があるように感じられた.
今後,鳥類の良好な生息地となるためには,相当の年月と,特に下草の扱いなどについてきめの細かい配慮が不可欠と思われる.
●鳥獣保護区設定に係わる意見書の提出
1997年6月に,新しく鳥獣保護区として,震生湖・県立谷戸山公園・舞岡公園・長浜公園・引地川沿い緑地の5ヶ所の設定が計画され,公聴会が開催された.
支部に意見を求められたので,指定に賛成する旨の意見書を提出した.
また,真鶴半島鳥獣保護区区特別保護地区の再指定についても賛成の意見書を提出した.
●県立保護センターとの情報交換の取り決めについて
県立自然保護センターからは,傷病鳥として保護された鳥類のデータなどについて提供をお願いしてきたが,担当である動物課から,情報交換の方法について,書面で取り決めておきたいと申し入れがあったので,資料10のような書類を取り交わした.
資料10.自然保護センターとの間で取り交わした確認書
神奈川県内の鳥類についての情報交換に関する確認書
神奈川県立自然保護センター 所長 吉田元昭
日本野鳥の会神奈川支部 支部長 浜口哲一
神奈川県内の鳥類に関する情報を互いに交換することで自然保護の資料とすると共に県民に対して啓蒙普及のために役立てる.
1.両機関の提供するデータの内容及び提供の時期は別紙の通りとする.
2.提供されたデータは基本的に公開とする. ただし公開する場合はその出典を明らかにする.
3.提供されたデータのうち公開するにふさわしくない場合はその旨通知する.
4.その他必要な事項はその都度協議する.
別紙
1.自然保護センターから提供するデータ
・自然保護センターに保護搬入された傷病鳥獣のデータのうち以下の内容 種名・性別・年齢(成・幼・卵)・保護年月日・保護場所・保護原因・保護時の状況・保護の結果データの範囲は暦年とする
・提供時期
翌年の2月末日まで
・提供方法
フロッピーディスクによる(MS-DOS3.1以上のテキスト形式またはこれに準じるもの)
2.日本野鳥の会神奈川支部から提供するデータ
・BINOS(支部研究年報)
・神奈川県鳥類目録
以上
●オオタカ生息地の保護問題
1997年も各地でオオタカの繁殖が確認されたが,隣接地で繁殖に影響が懸念される工事が行われたケースがあり,関係部局に善処を申し入れた.
・秦野市渋沢丘陵の場合
秦野市渋沢地内では,以前からオオタカが継続的に観察されていたが,1997年に秦野の自然と環境を守る会によって繁殖活動に入ったことが確認された.
しかし,営巣木に近い斜面で残土処分工事が始まり,ブルトーザーの出入りが行われることになった.
本支部では,秦野市環境保全課,守る会などと連絡をとりあったが,民間の事業であるために,認可を与えた秦野市に対して申し入れを行った(資料11).
残土工事は中止されたが,結果的にオオタカの繁殖は成功しなかった.
資料11. 秦野市に提出した要望書
1997年5月26日
秦野市長殿
日本野鳥の会神奈川支部 支部長 浜口哲一
渋沢丘陵に生息するオオタカの生息環境の保全について(要望)
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます.
オオタカは種の保存法で国内希少種に位置づけられている重要な猛禽類ですが,このたび秦野市渋沢地内において,繁殖行動に入っているのが確認されました.
当地では,1995年にも繁殖した可能性のある巣が発見されているほか,1980年代にもしばしば目撃や鳴き声が記録されており,オオタカの継続的な生息地である可能性が強く認められます.
さて,今回,確認された営巣地の近くで,残土による埋め立てが行われているとのことで,オオタカの繁殖への影響を懸念しております.
オオタカの重要性に鑑み,下記の措置をとって頂きたく,よろしくお願いいたします.
記
1. 少なくとも本年度の繁殖期間中は残土処分の工事を中止するように,関係者を指導し てください.
2. オオタカ繁殖の確認という状況を受け残土処分の認可の取り消しを行ってください.
3. 営巣木を中心とした谷戸全体の環境保全対策を至急,検討してください.
以上
・藤沢市遠藤の場合
藤沢市遠藤では,1995年からオオタカが継続的に繁殖を続けている.
当地は藤沢市が建設を予定している健康と文化の森の予定地にあたっているために,その事業との調整が課題となっており,本支部では地元の藤沢探鳥クラブと連絡を取りながら,藤沢市との交渉にあたってきた.
1997年には,谷戸部分のグラウンドの使用について,オオタカの生息に悪影響を与える恐れのある処置がされたので,探鳥クラブからの要請によって要望書を提出した(資料12).
資料12.藤沢市へ提出した要望書
平成9年9月20日
藤沢市長 山本 捷雄殿
日本野鳥の会神奈川支部 支部長 浜口哲一
藤沢市遠藤のオオタカ生息地の環境保全について(要望)
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます.日頃より環境行政に積極的に取り組んでおられることに感謝しております.
さて,貴市遠藤笹窪谷戸にはかねてからオオタカが生息しており,今年度の繁殖期にも無事に雛が巣立ったことはご承知のことと思います.
貴市におかれても,その生息の重要性に鑑みて,笹窪谷戸周辺の自然環境調査を実施されているとも伺っております.
そうした状況の中で,最近,同地の谷戸に設けられたグラウンドを一般開放するために,グラウンドを囲む高さ3mのフェンスが設置されました.
こうした措置によって,グラウンドの使用頻度が高まることは,オオタカの生息に影響を与え,次年度以降の繁殖を危うくする危険があります.
これは,オオタカを国内希少種に指定している「種の保存法」の精神に明らかに反する施策と言わざるを得ません.
特に,自然環境調査が行われ,「健康の森自然環境調査検討会」が組織されて当地の今後の利用について検討が行われている最中にこうした措置が行われたことは遺憾にたえません.
以上のような状況をふまえて,当会としては下記の要望をさせて頂きます.
よろしく検討ください.
2. オオタカ繁殖の確認という状況を受け残土処分の認可の取り消しを行ってください.
3. 営巣木を中心とした谷戸全体の環境保全対策を至急,検討してください.
以上
・藤沢市遠藤の場合
藤沢市遠藤では,1995年からオオタカが継続的に繁殖を続けている.
当地は藤沢市が建設を予定している健康と文化の森の予定地にあたっているために,その事業との調整が課題となっており,本支部では地元の藤沢探鳥クラブと連絡を取りながら,藤沢市との交渉にあたってきた.
1997年には,谷戸部分のグラウンドの使用について,オオタカの生息に悪影響を与える恐れのある処置がされたので,探鳥クラブからの要請によって要望書を提出した(資料12).
資料12.藤沢市へ提出した要望書
平成9年9月20日
藤沢市長 山本 捷雄殿
日本野鳥の会神奈川支部 支部長 浜口哲一
藤沢市遠藤のオオタカ生息地の環境保全について(要望)
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます.日頃より環境行政に積極的に取り組んでおられることに感謝しております.
さて,貴市遠藤笹窪谷戸にはかねてからオオタカが生息しており,今年度の繁殖期にも無事に雛が巣立ったことはご承知のことと思います.
貴市におかれても,その生息の重要性に鑑みて,笹窪谷戸周辺の自然環境調査を実施されているとも伺っております.
そうした状況の中で,最近,同地の谷戸に設けられたグラウンドを一般開放するために,グラウンドを囲む高さ3mのフェンスが設置されました.
こうした措置によって,グラウンドの使用頻度が高まることは,オオタカの生息に影響を与え,次年度以降の繁殖を危うくする危険があります.
これは,オオタカを国内希少種に指定している「種の保存法」の精神に明らかに反する施策と言わざるを得ません.
特に,自然環境調査が行われ,「健康の森自然環境調査検討会」が組織されて当地の今後の利用について検討が行われている最中にこうした措置が行われたことは遺憾にたえません.
以上のような状況をふまえて,当会としては下記の要望をさせて頂きます.
よろしく検討ください.
記
1.自然環境調査の内容として,動植物相に関する調査だけではなく,オオタカの行動圏や繁殖生態などについての詳細な調査を実施し,それをふまえた保全対策の検討をしてください.
2.上記の調査が終了するまで,グラウンドの一般開放を中止し,使用頻度の現状維持をはかってください.
以上
●その他の自然保護問題
県内の他の自然保護団体が取り組んでいる諸問題について,署名,情報提供などの点で協力を行った.
それらには,箱根の自然を守る会が中心となっている仙石原のポーラ美術館建設問題,アベトンフォーラムが中心となっている横須賀市芦名の産業廃棄物処分場建設問題などがある.
2.上記の調査が終了するまで,グラウンドの一般開放を中止し,使用頻度の現状維持をはかってください.
以上
●その他の自然保護問題
県内の他の自然保護団体が取り組んでいる諸問題について,署名,情報提供などの点で協力を行った.
それらには,箱根の自然を守る会が中心となっている仙石原のポーラ美術館建設問題,アベトンフォーラムが中心となっている横須賀市芦名の産業廃棄物処分場建設問題などがある.